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山川漁港荷さばき施設増築⼯事

by 南生建設×小島健一

今回ご紹介する現場は指宿市山川町の山川漁港外港地区にあります。

こちらの漁港はカツオやマグロを水揚げする基地として有名で、現場はフェリーなんきゅうの発着する「山川港」から少し奥(東の海側)に入ったところにあります。

カツオの陸揚げ風景

山川漁港外港地区では、カツオやマグロなどを陸揚げ選別・出荷し、すぐ近くの加工団地で最高級の鰹節やタタキやブロックなどに加工しています。この町を訪れたことのある方なら、町に入るとただよう濃厚な鰹節の香りをご存知な方も多いのではないでしょうか。(個人的には鹿児島のとても印象的な香りのひとつです。)

■なぜ「荷さばき施設」を増設するのか?

山川漁港外港地区は今も絶賛稼働中の施設ではありますが、現在2隻の漁船が同時接岸した場合、1隻が陸揚げ ・選別・出荷作業等を⾏っている間、もう1隻から陸揚げされた冷凍カツオは、選別するスペースがないためいったん冷蔵庫で保管。荷さばき施設が空いたら冷蔵庫からカツオを取り出し選別・出荷などを⾏うため、余計に時間と労力がかかっているそうです。

そこで、2隻分の冷凍カツオを同時に陸揚げ・選別し作業効率を上げるとともに、衛生管理基準を引き上げ、より市場ニーズにこたえるため、新たな荷さばき施設を増築することになったそうです。

増築工事の進む荷さばき施設(奥に見えるのが現在の荷さばき施設)

■現場で成型される巨大屋根

現場を訪れたのは2020年3月下旬。着工から約9か月。

施設の土台はだいたい完成し、屋根をつけたり、柱の木枠を外す作業をしていました。

この施設の大きさはおおまかに長辺80m、短辺40mくらいなのですが、屋根をかけるにも40mもの大きな屋根なんて普通ありません。そんな大きな屋根があったとしても運ぶのに新幹線の車道輸送のような大ごとになってしまいます。これだけ大きな施設だと細かい屋根を貼り合わせていくには手間もかかります。

それではどうしているかというと…

その場で屋根を成型してしまうのです。

ロールに巻かれた鉄板を機械に通すことで、鉄板はみるみるうちに屋根に形作られ、延びていき、それを作業員の方々が形が崩れないよう手で支え、「せーの!」で屋根を嵌めこみます。

屋根を支え、嵌めていく方々

屋根1枚作るのにかかった時間は2分程度でしょうか。するすると鉄板は延びていき、あっという間に40mもの大きな屋根のできあがり。

位置は正確か、規定通りのサイズに仕上がっているかなど、屋根が成型されてからの微調整は大変そうでしたが、こうもあっさりと大きな屋根が作られることに驚きました。

大きな体育館などもこういう形の屋根を見かけることがありますが、こうやって作られていたのですね。

さて、それでは施設内部を見てみましょう。

■光のシャワーを浴びるような施設内

まだ屋根が完全にふさがれていないため、屋根の隙間から細かい光が施設内に降り注ぎ、まるで光のシャワーを浴びているようでした。落下防止用のネットに映った光もまた奇麗で、少し感じは違いますがプラネタリウムを見るような気分でした。これこそ工事中の時だけ見られる景色と言えるでしょう。

 

それはさておき、この写真をよーく見ていただくと、右側から若干傾斜がついているのがわかりますか?

これは排水を逃がすために海側に向かって傾斜をつけているそうです。

水をたくさん扱う漁港ならではの工夫ですね。

この現場は足場とネットが多く、そこに光と影が重なることでより複雑な模様が浮かんでくるようでした。

時間によっては光の入射具合も見事でした。

今回、現場を360°カメラで撮ってきたのでよろしければ↑の画像をクリックして見てください。

現場の雰囲気がわかると思います。なおここは現場のほぼ中心になります。

こちらは2階です。

将来的には手すりも整備され、見学などができるスペースになるそうです。

こちらは完成イメージ図。

今年の11月完成予定ということなので、工事はあと半年以上かかります。

今後どのように仕上がっていくのか、機会があればまた来たいと思います。

なお現在、新型コロナウイルスが世間を騒がせています。

鹿児島でも感染者がちらほら出てきているため、現場で働く方々も気が気でないと思います。

くれぐれも安全と健康に気を付けて、作業を進めていただきたいと切に願っております。

どうぞご安全に!

■追記(2020/7/27)

山川漁港の防波堤を撮影しに行ったついでに、荷捌き施設の進捗も確認してきました。

こちらは7月中旬(最初の取材の3か月後)の様子です。

屋根もきれいに完成し、だいぶ完成イメージに近づいてきました。

今回の現場位置

現場管理:南生建設

写真・文責:小島健一

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