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将来、鹿児島空港と霧島市街をつなぐ「⻄光寺トンネル」

by 南生建設×小島健一

今回ご紹介する現場は、8月に訪れた将来「鹿児島空港」方面から「霧島市」方面をつなぐ工事を行っている「⻄光寺トンネル」です。

現在鹿児島空港から霧島市街に抜けるべく国道504号を南下していくと、ほどなくして山中を蛇行しながら下る道になります。下り坂かつ、曲がりくねっているため見通しもあまりよくありません。

そこで、それらを改善するため平成16年度から鹿児島県の事業として「西光寺拡幅」事業が行われています。事業名は「拡幅」ですが、

「西光寺拡幅」事業全体図

国土交通省より)

今回南生建設が手掛ける工区は、「そば茶屋吹上庵空港バイパス店」近くの山中にある「⻄光寺トンネル」になります

■大きな音が出せない現場

こちらは南生建設が工事前に撮影した現場付近の航空写真です。

見ていただくとわかる通り山の中にあり、人も多く住んでいるわけではありません。

しかし、この現場は近くに「牛舎」があるため、「大きな音は厳禁」と工事前から言われていたそうです。

というのも、頻繁に大きな音が出てしまうと牛がストレスを受け畜産品の品質低下につながり、結果的にその農場に金銭的な損害を与えかねないためです。

工事を行うことで犠牲になる人を出すわけにはいきません。

現場に設置された防音壁

そこで南生建設では、現場に大きな防音壁を設置したり、トンネル本体にも防音扉を付けて牛舎の方へ大きな音がいかないよう、細心の注意を払ったそうです。

今回、私も実際に発破する場面にも立ち会い、発破の場面も撮影したので後ほどご紹介します。

■切羽をダイナマイトで掘削していくNATMトンネル

この現場は切羽(トンネルの最前面の壁)をダイナマイトで削岩していくNATM工法によって掘られています。

この物々しい機械はドリルジャンボといい、壁に穴をあけたり、ボルトを入れる際に使われます。

今回作業する前にちょっとだけ時間をいただき撮影させてもらいました。

切羽と対峙するドリルジャンボはカッコいい!

ドリルジャンボで穴をあけたところに人がひとつずつダイナマイトを詰めていきます。

切羽から安全な距離まで離れた、発破のスイッチを押す小屋

ダイナマイトの設置が終わると、トンネルの防音扉を閉めて「発破」となります。

今回発破の様子もトンネルの外から撮らせていただいたので、よろしければご覧ください。

「発破」のタイミングは1分30秒くらいからです。

トンネルから20mくらい離れた位置で発破音を聞いたのですが、ズシリとした低音は多少響いたものの、大きな音ではなく、もう少し離れてしまうと発破音にも気づかないくらい小さな音になってしまいます。

そして、工事中前述の「牛を飼う農場」からも騒音について指摘されることもなく、順調に工事を進められたそうです。

発破が終わると、この重厚な防音扉を開けて作業再開です。

掘り終わったトンネル内部

完全に個人的な趣味なのですが、トンネルにある照明とコード類って好きなんですよね。

これは、掘削したトンネル壁面を安定させるため、ドリルジャンボを使いロックボルトを挿入しているところです。

発破直後の切羽は壁面が安定していないため、「切羽監視員」が危険がないか全体を見守りながら作業しています。こうすることで切羽で働く人は目の前のことだけに集中して作業ができるのです。

ロックボルトを挿入する穴もドリルジャンボがあけます。

ドリルジャンボは、穴をあける、人を乗せる、物を吊ると1台で何役もこなし大活躍でした‼

(以前、「ロックドリルの世界」という映像作品に係わったので、ドリルジャンボには個人的に思い入れが強く、現場で動いている姿を見ると嬉しくなってしまいます)

この時は壁面の吹き付けまでは見れなかったのですが、壁面をモルタルで固めて1工程終了。

これを繰り返すことで1日数mずつトンネルを掘り進めていくのです。

このトンネルの完成予定は令和4年1月。あと少しです!

しかし、トンネルが貫通し、内装工事も終わり、トンネルが完成しても…

このトンネルはあくまで事業の一部なため、すぐにこのトンネルが使われるわけではありません。

鹿児島県の「西光寺拡幅」事業全体が終わり、「開通」となる時期はまだ未定とのこと。

「西光寺トンネル」を通れる日が来るのははもう少し先のようですが、その日を楽しみに待ちましょう!

この現場で働く南生建設のみなさま

この現場には、昨年入社の「トンネルの現場は初めて」という新人の堀内さんがおり、先輩社員から仕事のいろはを教わりながら作業をしていました。

土木の現場は確認事項がたくさんあるため一人前になるまでに長い時間がかかります。多くの現場を経験し、南生建設の技術者として活躍する日が来るのが楽しみですね。

今回の現場

現場管理・空撮:南生建設

写真・文責:小島健一

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